C++のメリットや学ぶ意味は?今から学ぶ価値は果たしてあるのか?

C++の魅力は、C言語の実行速度や汎用性、さらには大規模開発に役立つオブジェクト指向プログラミングのメリットもあります。

今回紹介するプログラミング言語「C++」は「C言語」にオブジェクト指向という概念を取り入れたプログラミング言語になっています。
そんなC++の魅力と特徴、学習難易度などを解説していこうと思います。
- ほかの言語にない魅力と特徴
- 学習難易度
- オブジェクト指向とは
- どんな職業につける?
それでは解説していきましょう!
今回は少し長くなってしまうかもしれませんので、「もくじ」を活用くださいませ。
プログラミング言語「C++」とは?

C++の特徴
- 実行速度がとても速い
- 汎用性が高い
- C言語と互換性がある
- オブジェクト指向
が挙げられます。それぞれについて詳しく解説していきます。
実行速度がとても速い
C言語/C++はコンパイラ型言語と呼ばれる実行速度が速い言語の中でもトップクラスの速さを誇る言語です。
最速なんて言われたりします。
様々な言語の実行速度を比較したサイトがありました。参考にしてみてください。
これがC++の大きな特徴です。
汎用性が高い
汎用性が高いというのは、C++で作れ”ない”ものが少ないということを意味します。(適しているかは置いといて)
ほかの言語でできるものはほとんどできるといわれています。
加えて、パソコンの内部処理なども記述できます。
というのも、C言語/C++は機械語により近い低水準よりの言語なので、より細かな記述が必要な代わりに、コンピュータに対しての細かい操作までできるのです。
低水準な言語とはアセンブリ言語のような機械語に近い言語のことを言います。
C言語よく似た構文と互換性
C言語を拡張して作られているため、構文そのものがC言語にとても近いです。
[codebox title=”C言語”]
#include <stdio.h>
main()
{
printf("Hello, world!n");
}
[/codebox]
[codebox title=”C++”]
#include <iostream>
int main()
{
std::cout << "Hello, World!n";
}
[/codebox]
標準ライブラリの名前や、名前空間と呼ばれるものなど細かい違いはありますが、ほとんど同じということが見て取れると思います。
さらにC++はC言語を拡張して作られたプログラミング言語なので、
C言語と互換性があり、同時に使うこともできます。
C言語+オブジェクト指向
オブジェクト指向でプログラミングすることは大規模開発の時などにとても役に立ちます。
オブジェクト指向は理解するのに少し時間がかかる概念です。
- C++はC言語の特徴である「実行速度がとても速い」「汎用性が高い」ということをもち、さらにオブジェクト指向プログラミングを可能にしているため、大規模開発にも適したプログラミング言語!
C++を学ぶ意味とは?
私は大学でC++を学びましたが、正直何のために学ぶのか全くわかりませんでした。
ただ、昔からある言語なのに今でもよく使われているには理由があるはずです。
なので、よく調べた結果以下のことがわかりました。
まず学習面において以下の2点があげられます。
- C言語/C++はプログラミングの基礎を理解するのによい
- C++はオブジェクト指向を理解するのに使える
そして、このプログラミング言語を使うメリットとしては1点あげられます。
- 実行速度を重視したプログラムに適している
この3点がC++を学ぶ意味になります。
詳しく解説します。
C言語/C++はプログラミングの基礎を理解するのによい
C言語やC++はプログラミング言語としての歴史がものすごく長いです。
昔からあるプログラミング言語ということです。
そのため、のちに登場するプログラミング言語に影響を与えていることが多いです。
引用元 : たいさブログ様
C言語、C++はJavaやPython、RubyやPHP、ほかの今人気の言語にも影響を及ぼしていることがわかります。
これは、C言語/C++は様々なプログラミング言語の基礎となっているということを示唆しています。
これにより、
- C言語/C++を学ぶと、ほかの言語の習得が早くなる
- C言語/C++を学ぶと、プログラミングの理解がより深まる
といったことが実際に挙げられます。私もそうでした。
イメージでいえば、足し算を学ぶより前に数字という概念について学ぶというようなイメージです。
そうすることで足し算を理解するのは容易であり、その仕組みをより理解できるということです。
ちょっと言いすぎたかもしれませんが、要はそういうことです。
C++はオブジェクト指向を理解するのに使える
私の大学では、C言語のあとにC++を学びました。
このようにC言語→C++のように学習するケースは多いはずです。
私もそうでしたが、
- C言語でもいいのでは?
- C++を学ぶ意味はなくないか?
と、このようなことが思いつきます。
ではC言語ではなくC++を学ぶ意味とは何でしょうか?
それは、「オブジェクト指向」にあります。
先ほども述べたように、C++はC言語にオブジェクト指向プログラミングの枠組みを取り入れた言語というような表現がよくされます。
オブジェクト指向は、最初は非常に理解が難しいものです。
これらの基礎を理解するにはC言語ではできません。
なぜならC言語はオブジェクト指向の概念をサポートしていない言語だからです。
これらの理由からわかるようにC++を学ぶメリットは十分にあります。
企業側から見たとき、小手先の技術だけを持っている人より、プログラミング言語やオブジェクト指向の基礎を理解している人のほうが、伸びしろがあると判断され、魅力的に映るのではないでしょうか?
もちろんどちらも持ち合わせているほうがいいですけどね。
実行速度を重視したプログラムに適している
最後に、実際にこのプログラミング言語を使う場面を考えた話です。
C言語/C++は実行速度がとても速いということを先ほど述べました。
この特徴を利用して、実行速度を重視したプログラム、例えば、
- 「tensorflow」機械学習で有名なライブラリ
- 「opencv」顔認証等の技術に使われている画像処理・画像解析のライブラリ
こんなようなものに使われています。
人工知能関係の計算量が多いプログラムに適していますね。
ただ、注意してもらいたいのが、機械学習や画像処理などの根幹を担うプログラムを作るのであって、それらを利用するのはC++とは限りません。
むしろPythonなどのほうが多いです。
機械学習や深層学習をやりたいのであればPythonをオススメします。
これを書いたのは、C++が人工知能に強いといったニュアンスの違う解釈を避けるためです。
ここで言いたいのは、実行速度を上げたい部分をC言語/C++で書くという手法が多く取られているということです。
学習難易度★★★★☆
C++はC言語よりも難しくなると感じます。
オブジェクト指向という新しい考え方や、さらに詳しくコンピュータの内部を知る必要が出てくるからです。
C→C++と学ぶと、とてもスムーズな学習ができます。
C言語とC++は互換性があり、同時に使うこともできますので、C++を学ぶ方はC言語から学ぶのもいい選択肢です。
C言語を学んだあとにC++を学べば、スムーズなプログラミング学習をすることができます。一緒に使うこともできます。
私が実際に買った参考書は二つあります。
一つが「独習C++」もう一つが「やさしいC++」です。
C言語がある程度理解できている方は「独習C++」でいいかと思いますが、
- C言語ちょっと怪しいな
- C++から学びたいな
って方は「やさしいC++」を自信を持ってオススメします。
何ができる?どんな職業につける?
C++は非常に汎用性が高く、いろんな分野で使われています。
- OS・ソフトウェア開発
- ゲーム・VR開発
- 電化製品の組み込み・IoT
この分野が多いでしょう。
OSやソフトウェア開発
C言語がもともとOSの開発のために作られたこともあり、C++でもOS開発ができます。
自作OSなどを作っている方もたまに見かけますね。
さらに、「Chrome」や「Safari」などの有名なインターネットブラウザにも使用されていて、このようなソフトウェアを開発することもできます。
ゲーム・VR開発
最近のゲームは、処理が重くなりつつあり、処理速度を必要とすることがあります。
そのような処理の重いゲームやVRなどの開発にC/C++が使われています。
ただ今後ゲーム開発の分野においては、C#(Unity)などが大半を占める可能性があるので、注意が必要です。
組み込み・IoT
C++よりはC言語をよく使いますが、理由はこちらのサイト様をご参照ください。
組み込みとは電化製品などの内部のプログラムを実装することです。プログラムをものに組み込むというイメージでしょうか。
電子レンジがボタン一つで動くのはプログラミングが関係していたのですね。
IoTとは簡単に言えば、いろんな電化製品がインターネットにつながるというものです。
離れたところからスマホ一つで操作できるエアコンなんかありますよね。あれなんかに使われている技術です。
これからさらに発展を遂げることが予想されます。

多くのプログラミング言語が使われている理由
プログラミング言語は大量に存在しています。なぜ多くのプログラミング言語が存在し使用されているのか?
これはズバリ、用途が違うからです。
iPhoneのアプリやAndroidのアプリ、皆さんもなじみ深いですよね?これとは別にWebアプリケーションやホームページの開発。それぞれに適するプログラミング言語って変わってくるんです。
穴を掘るのにスプーンなんて使ってられないですし、紅茶に砂糖を加えるのにスコップを使っている人がいないと一緒です。
穴を掘るにはスコップ!
紅茶に砂糖を加えるならスプーン!
そんな感じに適している言語ってのがあるわけです。
さらに具体例などを挙げた詳しい解説は↓の記事に書いてあります。

こちらの記事では、近年よく使われる人気のプログラミング言語のランキングと、その言語の特徴や学習難易度について書かれた記事の総まとめを書いています。
まだ学習する言語を決めていない方や、言語によってどんなことができるのかを知りたい方にはオススメです。
以上、「C++のメリットや学ぶ意味は?今から学ぶ価値は果たしてあるのか?」でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。